永遠の論争。お家結局どこで任せて建てるのが最良?問題。
現在、減ってきているとはいえど建築会社・ハウスメーカーは全国で4万社ほど存在します。
47都道府県で割ったら1都道府県当たり850社も存在する計算となります。
これは、私達のような設計事務所を除いての数です。
設計事務所を加えたらもう、ごまんと存在するわけですね。

こうなると、自分たちにあった建築会社を探すのさえ一苦労。。。
最悪の場合、妥協して良くない建築会社を選んでしまい、トラブルに発展、裁判になる事例もあります。
私は、会社員時代を通して様々なご家族と会って話をしてきました。
色々なご家族がいて、雑誌を見て来たりwebを見て来たり…飛び込みで運任せの人もいれば、何も考えずただ「大手だから来た」というご家族もいらっしゃいました。
結論、自分たちで探すのってとてもじゃないけど無理!と感じます。
今回は、私が経験してきて思う注文住宅会社の選び方をお話ししようと思います。
ここで大きな論争になる事はまず、工務店と設計事務所とハウスメーカーどれがいいの?
という事。
正直なところ…現状の感想、ハウスメーカーで建てるメリットは私は無いと思っています。
(ちなみに私は元大手ハウスメーカー社員です。)
ハウスメーカーの良いところは、規格品でブランド力もあり、財務体制が安定していて、商品も一定の品質を持っているところです。
大規模な組織なので、優秀な方も当然いらっしゃいます。
耐震性も心配ないメーカーが多いのも事実。
ブランドがほしいなら、ハウスメーカー一択でしょう。
ですが、最近の超優良工務店(俗に言う地域密着型スーパービルダー)は上記を全て網羅しつつ、加えてデザイン性・自由度・超断熱性・安定のアフターメンテナンス・良心的な粗利益ときました。
金額に関しては、ハウスメーカーの○○%もお得です。(ここでは書けません。気になる方は直接…)
うん百万違う世界です。
CM・広告等を打ち出していない分、ハウスメーカーより工務店の方が金額が良心的なのは当たり前ですね。(一部例外の工務店あり)
工務店が徹底的に違うのは、「地域密着」でその土地の環境を知り尽くしたうえで設計・施工をしているという事。
ハウスメーカーは、全国展開していますがほとんどは規格品です。
働き方も、全国共通のマニュアルです。
そのものづくりが、千差万別な土地・環境にマッチするわけも無く、規格品が当てはまる訳がありません。
断熱を例にすると、朝晩の気温差・蒸し返しの頻度・気象条件・平均気温・風の流れ…その土地それぞれで特性があるので、それ合わせた断熱提案を考えたり間取りを考えます。
隣接している栃木県と埼玉県でさえ、土地環境は全く違いますよね。
もっと言うと、埼玉でも秩父と飯能でも違います。
土地・環境に合わせて変更できない。これが絶対的なハウスメーカーの不利な所。
あと、全体的に「空調計画設計」、「設備配管設計」は皆無に近いほどやっているメーカーは無いですね。
言い切りますが、かなり弱いと思います。
じゃあ工務店か?といわれると…
しかしながら、工務店にも弱点があります。
それは、「殆どの工務店が優良ではない」という事。
これは、建築士として多く工務店と関わった経験と、現場監督を経験しての意見です。
デザインに凝るあまり、耐震性・耐久性・断熱性が皆無の建築、沢山見てきました。
正直、かなり問題だと思っていて一番かわいそうなのは、クライアントです。
じゃあ優良工務店を探すのはどうすればいいの?って話です。
一般的に探す時って、ネットか雑誌が多いですよね。
雑誌もスー〇とか見ると探しやすいですよね。
この情報過多な時代。そんな中で、見極めるコツです。
まず1つ。「新住協・パッシブハウスジャパン・構造塾」等に加入している工務店・設計事務所であること。
これら団体に加入しているという事は、建築に対して意識が高い会社です。
該当する所は良い住宅を造る工務店・設計事務所が多く、ハズレが少ないですが、しかしながらこういった事を見据て、ただ加入しているだけの技術力のない会社がいるのも事実です。
そして2つ目。「勤続年数の長い設計士・現場監督」が居るかどうか。目安は10年とか。
これは、「内部事情が悪い程、良いモノづくりには繋がらない」という経験則からです。
実はこれは、最悪の場合設計も監督も実は外注しているという最悪なパターンがあります。その分しっかり利益も乗せられてますから気を付けましょう。
そして3つ目。「許容応力度計算をした耐震等級3・断熱性能が6地域HERT20G2以上」が標準か」どうか。
建築をまじめに勉強しているとですね…この3つ目の内容は「住宅にとって必須」と理解できます。関東での話ですが。
長期優良住宅云々の前に、まずこっちを確認してください。
ここを標準化しているだけでも、安心していいと思います。
最後に4つ目。「引き渡し後のエンドユーザー宅で断熱や空調データをとっているか」
つまりエンドユーザーに対し室温の状況や光熱費・生活の印象調査をとっているかという事です。
この4つ目で殆どの工務店がふるい落とされます。
エンドユーザーに対し調査を継続しているという工務店・設計事務所は、"根拠に基づいて住宅づくりをしてきている”、という事だからです。
これらをしている工務店・設計事務所は私の知る限り県で数社に絞られます。
いかがでしょうか?こうなると、選びやすくなりますよね。
この4つを確認して、聞いてみたりしてOKなら優良工務店である可能性が高いと思います。
その中で、自分たちに合ったデザインや担当の方がいる工務店・設計事務所を選べば失敗しないと思います。
これは、設計事務所にも言える事なので応用してください。
あと、家づくりの勉強には、出来ればYouTubeも活用してください。
アップしている方々は私も知っている人たちで、総じてスーパービルダーの方々ですが…まあこれもまた間違ってる情報を流している人が一定数いるんですね…
私の意見は、経験してきた中での事であり、損したくない・失敗したくないと思うユーザーさんに向けてのアドバイスです。
快適に過ごしたいし、カッコいい家に住みたいし、でもお手頃に建てたいし、節税もしたい!メンテナンスもかけたくない!という超絶欲張りさん向けです。
欲張りなんて当たり前です。大金ですから。
多分、住めればいい・安ければいい・探すの面倒・建売でいいやという方には意味が無いかもしれません。
ただ、よく考えてみて下さい。
残りの人生ずっと過ごすということ。
あと数十年、そして老後も。
子供達も快適に、何年たっても帰ってきたくなる実家、造ってみたくないですか?
うちの実家は、ホントに寒すぎるので、大晦日帰りたくありません。
家づくりは大体一年です。
一年、本気で家づくりしてみませんか?
良い建築会社で素敵なものを造れることを願っています。
勿論当事務所でも大歓迎です。
上記は網羅してますし、勿論良いモノ造ってますし、他エリアなら優良技術者をこっそり教えます。
お気軽に、ご相談ください。
信じて良いYouTubeの方々もお伝えします。
最後まで読んでくれた方が得するように。
これは。。。元同僚に見られたら怒られちゃうけど…(苦笑)
多分見ていないから、まいっか。
ぼそぼそ…