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執筆者の写真koharubi

リノベーションの危ないトコロ。

今年も残りわずかとなりました。


毎年、年を取るごとに信じられないスピードで一年が終わります。


もう年の瀬か、と。


ついこの間までセミ鳴いてたじゃない…


この間汗ダクダクで登山したじゃない…


こりゃあ、あっという間に真冬になりますね。


さて、そんな今年。新築住宅は全国的にも減少傾向。メーカーさんもかなり苦戦している模様でした。


国の住宅補助金も新築はなんと予算が余るのではというペースです。


そんな中、中古住宅のリノベーションやリフォームは好調。


リフォームの補助金も年末を迎える前に上限額となりました。


最近はそんな傾向でして、来年はどうなるのでしょうね。


私も今年はリフォーム・リノベーションのお仕事相談が多かったですね。


まちづくりの活動を通して、行政のお仕事相談も現在進行中です。


しかしながらこのリノベーションやリフォーム。

既存利用出来るから金額は抑えめに出来るのですが、知識が無いと危ないのも事実。


それは、法に触れるリノベーションである事です。


更に来年からは法改正にてリノベーションが簡単にはいかなくなる事が予想されます。


それは、対象規模が改正されることで、「建築確認申請」が必要になるからですね。


建築確認申請が必要となると、現行法への適合が求められます。

(建築規模や模様替えの規模による)


つまり、手を加える建築物が昔の物でも現行法へ適合が必要になる。。


それって、結構物理的に不可能な場合が多いんですよね。


今までは「既存不適格建物」といって、いわば当時の法律は守っていた建築物が、法改正によって不適合になった建物は、調査のち報告書の提出さえ出来れば、確認申請を出しても不適格の部分はそのままでよくて、免除されていました。


それが原則現行法適合になるため、一部を除き無くなるという事ですね。


多分ケースによっては、新築の方が安くなるのではと思います。


国の方針は、既存ストック建築物の有効利用を~…といった事だったはずだか?


これではますます既存利用は減るのではないかと思うのですがどういう事なのでしょうね。


おそらく、規定の一部追記がそのうち出るのではと思います。発表を待ちましょう。


と、まあこれはいいんです。


私が今年困ったのは、やはりリノベーション予定の建物の「検査済証」が無いこと。


検査済証とは建築物が完成した時に、行政の方に検査してもらい法適合OKですよーとなって発行されるものです。

昭和25年に建築基準法が制定されて以来、第7条に普通に法律で決まっているんですが、これがまた無い物件が世の中溢れかえっとります。


肌感、おそらく10棟中8棟は無いです。


まあ、昭和56年に法律が大改正したのですが、それでも平成5年くらいまでの物件はほぼ無いですね。


理由はおそらく、昔は検査済証が無くても融資は受けれたし、建物も使用できた。


行政も厳しく取り締まっていなかったんではないでしょうか。


平成5年以降の物件は9割方検査済証がある事が多いですね。


これは、確認申請や完了検査を民間に委託するようになったためかと思います。


この検査済証が無い物件をいじるのは、非常に難しい。


検査済証が無い物件とはつまり「違反」をしているかどうか証拠が無いという事。


いわゆる「違法建築」です。


こうなると、リノベーション・リフォーム云々の前にまず「違法」が無いかどうか調査するところから始まります。


これだけでも、手間が非常にかかります。。


検査済証さえあれば「既存不適化調査」だけで済むのですが…


それを知らずにリノベーション・リフォームしてしまうと、違法建築をさらに違法建築にしてしまう恐れがあります。


勿論、国も厳しくしてこなかった姿勢を自分たちで理解しているため、ちゃんと救済措置もあります。


第三者の一級建築士による建築適合性判定を実施してもらって報告すれば、検査済証が無くともOKと出来る措置があります。


この依頼だけでも十数万掛かるので、考えものですね。


しかし、検査済証無しの物件は本当に違法をしている建築物もあるから厄介なんです。


それは、違法しているため建築適合性判定は通らず、現行法に是正してからで無いとリノベーション・リフォームの確認申請に移れないからです。


更に建物の基礎が違法っていうのは厄介で、全部やり替え・補強のパターンが想定されます。


当時の法律さえ満たした建築物なら適合性判定ないし既存不適格調査だけで済んだものを…


是正する工事費も余計にかかるじゃないかと…


広い敷地で新築をする際も、同じ土地の中に違法建築があるとそれも一緒に審査対象なのでお気を付けください。


既存不適格で通らない場合もありますから。


昔の建設屋さんは、如何にいい加減なものを造っていたんだろう…と普通に感じました。

というか、色々スカスカですよねホント。今私達はその既存利用で大変苦労しています。


こんな事が今年は多かったですね。


なのでぼそぼそを読んでる皆さんも、くれぐれも既存物件をいじる時は過去の資料がしっかりあるかどうか調べるなりして中古住宅・物件は購入してみて下さい。


私の実家は築40年位で真冬の室温が-5℃、夏は30℃くらい普通になる昭和の家スカスカの家ですが、この間探したら確認済証と検査済証ちゃんとありました(笑)


時代的に無い物件だと思ってたんですが、そこは真面目にやってたみたいです。


いやあ。。。奇跡


ぼそぼそ

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