Design concept

海が一望できる高台の閑静な住宅街に位置する土地。

高低差2mを超えるがけ地に該当する本計画地は、土地との段差を考えながらのアプローチから開始。
周辺は昔ながらの古家に加え、風致地区や緑化地域の指定もあり調和したデザイン住宅や建築家住宅が立ち並ぶ住宅街である。

その周辺条件に加え海の見える眺望…ファサードデザインがこの素敵な既存住宅群に溶け込むようデザインコンセプトを立てた。

海の展望を守りつつ、尚且つ生活しやすい空間構成・海の解放感が近い生活であるので、室内を開放的な大空間としてイメージをつなげ、無垢の木が息づく生活を目指しながら、家事のしやすい間取り計画をクライアントと調整。

そこに加えて、パッシブデザインと高気密高断熱設計を取り入れ、
大空間の温度ムラを無くし​空気の対流がうまくいくよう設計した。

南面は、基本落葉樹とグリーンカーテンを設置したパッシブ手法。
付随してオープンなリビングに対する道路との目線をカットされている。
そして、8畳用エアコンで1階に1台、2階に1台で夏場と冬場の役割分担をし1台に年中使用の負荷をさせないよう役割分担。

理論上1台で賄える住宅性能だが、あえて​こうすることで、
1台が万が一壊れてももう一台がある安心感が生まれる。
結果として、冷房期408kwh/￥12,240　暖房期139kwh/￥4,190　程度で冷暖房費を抑える事が出来た。
現代の最新省エネ基準住宅が掛かるエネルギーの95％をカット出来ている計算である。