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建売で良い…でもちょっと待って

高性能住宅をつくっていると、時々こんな家つくり迷子さんに出くわします。

「結局住めればいいし、寒いって言っても今までアパートで我慢できてたし、別に要らないかな」と。


確かに、極寒で生活できていたなら、現在の建売程度の省エネ基準でも満足できるとは思います。


私の18年住んでいた那須の実家も昭和56年以前の建物で、家の中でも息が白く、真冬は息が結露し、寒すぎてベッドやお風呂から出るのが嫌すぎるのが当たり前の家でした…

冬寒く夏じめじめで暑い。


なので、多分現在の建売住宅に住んでも多少満足するでしょう。


そう前置きがある中で、今日は、建売で良い…の盲点になりがちな所を少し突っ込んでみようと思います。


建売住宅ってそもそも、安くて手っ取り早く戸建てが欲しい人の為に設計されています。


原価を抑えて、早めに売り利益を上げるのが建売住宅です。


つまり、施工過程が短期工期である為施工がいい加減で、尚且つ省エネ性能や住みやすさ、

耐震性能とメンテナンス性は勿論考慮されていません。



では…建売の何がいけないのか。大きく抜粋して見てみましょう。


その1、耐震等級が1程度である。


これは、私も会社員として建売設計や現場管理を通して感じましたが、

耐震のたの字も建売では出てきません…


1から最高の3まである耐震等級の中で、法律上「最低限は」守りましょう、の「1」という事です。

つまり、平成12年の耐震基準で設計施工されているという事実。


阪神・淡路大震災の教訓から耐震化はされているものの、熊本地震、東日本大震災の際は被害が出たレベルです。

構造計算や建物軸設計も当然しておらず、震度6強の地震では1度で倒壊はしなくとも、半壊・損壊はする危険性があるという事ですね。


これを知っているからこそ、プロとしておススメ出来るはずがありません。


加えて、耐震等級1程度という事は、地震保険も半額にならず、当然火災保険も割引が効きません。


それ以上に、建売現場を実際見て耐震に影響する施工不良が目立ちます。


よく、分譲地等で目にしますよね。あれ、判る人が見ると衝撃が詰まってます。


釘の扱い、筋かいの留め方、初期含水、基礎の形状、金物の有無…危険がありすぎて書ききれないので省きますが。


その2、省エネ基準を守っていない。


それはつまり…今後の法改正によっては既存不適格建築物となり資産価値があっという間に0になるという事です。


建売住宅は、基本省エネ基準を守っていません。

寒くていい暑くていいが当たり前なのです。


寒くてもいい、それはつまりリビングや寝室が真冬で9℃を下回るという事実を受け入れるという事です。


温暖地でない限り、最新の省エネ基準である平成28年度省エネ基準程度では、計算上ではリビングや寝室が9℃を下回ります。少なくとも12℃は必ず下回ります。


ヒートショックで老若男女、年間3万人が無くなっている事実が良くわかりますね。


加えて、室温に温度差が生じるという事は湿度によって結露が生じるという事。。つまりカビが生え、ダニの死骸や胞子が空気中に舞うという事です。子供のアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくの原因になります。


これは経験上でも体感済みです。


寒くてもいい…そう言ってる場合じゃない気がしてきませんか?


そんな省エネ性能基準、近年「日本の住宅が寒くて暑すぎる」という事で政府も本腰を入れ始めました。


令和7年には省エネ法が義務化され、それに適合していない住宅は例外なく全て既存不適格住宅となり下がります。


つまり、令和7年には平成28年基準を満たさない建売住宅は、最新の法律を満たさない違法建築となり「既存不適格建築物」となります。


つまり、たった数年で資産価値が0に近づきます。


かといって…令和7年の義務化に適合していたとしても、これは平成28年基準を義務化する程度なので、寒い家に変わりはないので注意です。


ちなみに、工事中の建売で、ロフトが暑すぎて大工さんが工事中に熱中症で亡くなるという現場に遭遇したこともあります。。


これら事実が、建売の断熱省エネ性能です。


その3、屋根外壁のメンテナンス性が考慮されておらず、35年程度住んだとしてもメンテナンスで600万円程度飛んでしまう。


これも、ランニングコストで試算すると、軽くこれくらい。


建築業界は、リフォーム・メンテナンスが発生することを考慮して、資金が世の中を回るように上手く出来ています。


メンテナンスフリーとかメンテナンス頻度が下がることは、業界にとって打撃なわけで、建売業者はとてもそこを嫌います。


業界には痛手ですが…だったら、ローン審査が許す限り600万初期投資してメンテナンス費用とかランニングコストを抑えた良質な注文住宅を選びたくないですか?


その3、省エネ性能が低いが故に、高性能住宅に比べ年間光熱費が5倍かかる


この辺で、数値化してロジカルにお話ししてみましょう。


結論からすると、年間冷暖房費、給湯費等ひっくるめた光熱費が、計算すると建売住宅で6.5万/年間、よくある高性能住宅で1.3万/年間となります。


50年住んだと仮定して、その差はなんと260万。光熱費"だけ"でここまで差が出ます。

+寒い事で起きる健康リスク、病気にかかり通院する費用、暖を取るための衣類・寝具購入費…


如何でしょう?

建売住宅を買うという事は、そういうランニングコストも考えなければなりません。


なら中古の高性能住宅を買えば…という方もいらっしゃいますが、中々難しいでしょう。

これは、高性能住宅を求めるお客様と沢山関わってきたからこそ言える言葉です。


生涯50年住宅に住む。そしてメンテナンス・光熱費だけで860~900万もコストで差が出る。


建売住宅とは、そういうものです。


また、建売住宅を管理する監督・職人さん達の思い入れや熱量が、めちゃくちゃ低い。


量産の物をただ作ってるだけなので、オーダーとは熱量や丁寧さが全然違います。


これは私が現場で経験した事です。建売には絶対住まない。。と、思ったきっかけの一つです。


自分たちの"資産"を買う。お金をかけるなら、良質な資産や価値の方が良くないですか?



皆さんが住宅に求める事、それは何でしょうか?


皆さんのみならず、未来の自分の子供達の快適や安全・健康の為にも、よく考える事をおススメしたいです。


もちろん、ご相談に乗らせてください。興味深い面白い話も沢山ありますから、ご気軽に。


今度は、マンション購入と賃貸アパート、戸建て住宅どれが得か、お話ししてみます。

これもまた、面白い結果です。


ぼそぼそ…

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