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住宅業界の構造。遅れてない?

  • 執筆者の写真: koharubi
    koharubi
  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

住宅を建てるとき、多くの人は「家づくりは設計者が中心に進めていくもの」と考えているかもしれません。


確かに設計者は、住宅の計画を具体的な形にし、安全性や性能を担保する役割を担っています。


しかし実務の現場では、住宅計画の責任構造はもう少し複雑です。


というか他の仕事より整備が遅れていると感じます。


そしてその構造は、時として設計者に大きな責任を集中させる形になっています。


さて、住宅計画の一般的な流れというものは、計画の多くは次の順番で進みます。


  1. 住宅ローンの計画と自己資金を把握する

  2. 土地を不動産屋から購入する

  3. 建物にかけられる額を決める

  4. その条件の中で建物を設計する


この流れ自体は一般的で、特別なものではありません。しかし、この順序には一つの特徴があります。


建物の計画が始まる時点で、予算の大部分がすでに固定されているという点です。


土地価格と借入額が決まると、建物に使える予算はある程度決まってしまいます。


建物の設計が始まると、次のような条件が具体的に見えてきます。

  • 建築基準法や各種条例

  • 構造安全性

  • 断熱・省エネルギー性能

  • 施工方法や工事費


住宅は単なる商品ではなく、安全性と性能を確保する必要のある建築物です。


そのため設計を進めていく過程で、想定していたよりもコストが必要になるケースは珍しくありません。


例えば、

  • 地盤条件による基礎の追加コスト

  • 法規制による計画変更

  • 建築費の市場や物価の上昇

  • 膨らみすぎる要望

などです。


ここで住宅計画では、ある特徴的な状況が生まれます。


計画の最終段階である設計段階において、


予算と現実の条件の差が初めて具体的に見えることがあるのです。


その結果として、

「予算内でできると聞いていた」「想定より高くなった」「資金が足りない」という話になることがあるようです。


しかし、整理してみると、


  • 土地価格を決めたのは設計者ではありません。

  • 借入額を決めたのも設計者ではありません。

  • 建築費の市場価格も設計者が決めているわけではありません。

  • スタートの資金計画を決定して全て管理するのも設計者ではありません。

    三者共同(施主・設計施工担当・不動産)認識の領域です。


それでも住宅計画の最後に関わる立場であるため、設計者に責任が集中しやすい構造が自動的に生まれます。


住宅計画において重要なのは、次の三つのバランスであり、土地、建物、予算この三つが適切に整って初めて、無理のない住宅計画になります。


そのため設計の立場から見ると、

  1. 建物の方向性を考える

  2. 必要な建築費総額を把握する

  3. その条件に合う土地を選ぶ

という順序で検討できると、計画はより安定します。


設計という仕事は、

  • 構造安全性を確保すること

  • 快適な居住環境をつくること

  • 長く住み続けられる住宅をつくること


を目的としています。


住宅は数十年使う建築物です。だからこそ、計画の初期段階で条件を整理し、土地・建物・予算のバランスを整えることがとても重要になります。


住宅計画を進めるうえで、誰がどこまで責任を持つのかを整理することもまた、良い家づくりのために大切な要素の一つだと感じています。


つまり、資金計画も丸投げしないで、施主もしっかり把握する事も自己防衛に繫がると思います。


解らないから全部任せるという姿勢ではなく、お財布の中身は少なからず知っときましょうという話です。


財布に入ってるお金とか口座の残高、大体把握してますよね?


全ては生涯の払い続けるローン。

自分自身のお金ですから。


そうして、当然身の丈に合った土地に手を出す事も非常に重要なわけです。


そこで結果資金計画を切迫するような土地に手を出したりして「あとは建物・外構で資金調整の方よろしくー」となっても、その「残り火」で全要望に応えつつ、圧倒的に最高な高性能住宅を建てろなどという事をおっしゃられても、叶えられなくても責任は持てません。


勿論全能力を駆使して叶えるよう努めますが、市場は常に動きますし、限界はあります。


設計者であるが、いち人間なので。


住宅業界は扱う金額がとんでもない額な訳なんですが、どうもその辺の法整備や連携共同が遅れ上手くいっていない、いわば点での作業と丸投げ構造である事は感じざる負えません。


そこに対し、不具合の責任を1人で取るなど、設計者にしろ不動産屋にしろ、施主にしろ不可能です。


住宅づくりは、多くの専門家が関わる共同作業です。

線で繋いでいく構造に整える必要をとても感じます。


それぞれの「役割と責任」を理解しながら進めることで、より無理のない、長く愛される住宅が生まれるのではないでしょうか。

 
 

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