地震大国「日本.」
- koharubi

- 6 日前
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更新日:4 日前
最近、各地で地震が多いですね。
ホントにいつ自分が当事者になるか分からない…それが地震大国日本に住むということ。
学生時代、私は福島で東日本大震災をもろに経験し被災しています。
決して、あの時の自然の恐ろしさ、恐怖を忘れてはいけないのです。
さて、最近の地震の報道とあわせて「地震地域係数」なる言葉を目にする機会が増えていませんか?
あまり聞き慣れない言葉だと思うので、簡単に説明すると、地震地域係数とは、建物の構造計算で地震力を設定するときに使う地域ごとの係数のことですね。
基準となる数値は1.0なんですが、簡単に言うと、設計地震力が地域で変更せず±0って事です。
ただ、一方で地域によっては低減した0.9や0.8という補正数値が設定されております。
まあ、九州とか能登とか日本列島にも色々エリアがあるんですね。
たとえば地域係数が0.9なら、構造計算上は、1.0の地域に対して地震力を1割は低減できるよということになります。
ただ、「この地域には大地震が来ない」という保証ではなく、過去の地震記録からその地域の長期的な地震活動度を相対評価した低減係数である。と記されています。
しかも、原型は1970年代に作られたもので、もう50年前の法律なんですよね…
ここで大切なのは、「0.9まで低減してよい」のであって、
「必ず0.9まで低減しなければならない」わけではない、ということですね。
では、最初から低減なんてせず1.0で設計すればいいんじゃなかろうか…私は以前から、単純にそう思っています。
法律で「弱くしてもよい」と言われているから、素直に弱くする…その考え方に、どれほどの合理性があるのでしょうね。
地域係数0.9を1.0として設計しても、0.9で計算する場合と比べて設計地震力が11%程度増えるだけです。
もちろん、建物の形状や規模によって影響は異なりますが、それでも住宅の構造設計として到底実現できないような差ではない…
寧ろ初めから適切に計画すれば、決して難しい話でもなく…
建築基準法は建物に求められる最低限の基準であって、最低限の基準はそこまで弱く設計しなければならないという意味ではないですよね?
建物の壁量規定を満たしたから、それ以上は考えない…耐震等級1で法律上問題ないから、それで十分?
地域係数が0.9だから、補正して0.9まで下げて設計する?
どれも、法律上許される最低ラインを、そのまま設計目標にしているという点では同じですが、地震の相手は法律でも行政区分でもありません。
どこでもあり得る自然現象です。
地震が地域係数の地図を見て、
「この場所は0.9だから、少し弱く揺れておこう」
などと配慮してくれるわけではないのです…
絶対に人を噛まないと言い切れる猛獣はいない。
普段はおとなしく見えても、何かをきっかけに突然襲いかかる可能性はある…それと同じ。
いつ、どこで、どの程度の揺れが発生するのかを、完全に予測することはできないのが今の日本。
だからこそ、起きるかどうかを議論する前に起きる可能性に備える事が大事です。
将来の地震が予測できない以上、使わなくてもよい低減をわざわざ使い、建物の耐力を下げる必要はないのではないかと。
もちろん、地域係数だけで建物の耐震性が決まるわけではないです。
建物の形、耐力壁の配置、接合部、水平構面、基礎、建物重量、地盤など、さまざまな条件を総合的に考える必要があり、それが設計という仕事です。
地域係数を1.0にしただけで、絶対に安全な建物になるわけでもなく、それでも設計者が選べる条件の一つとして、わざわざ安全性を割り引く理由はないと思うのです。
地域係数による低減を使わず、1.0相当の地震力で計算する…そのうえで、可能であれば耐震等級3を確保するのが、地震大国日本を生き抜く術と思います。
これは、設計であれば何か特別な技術が必要な話ではないです。
法令が認めている、いわば「割引」を使わず自然現象に対して少し余裕を持たせるだけ。
法律の最低ラインまで建物を弱くすることが、合理的な設計とは限らないですし、何より人の命を今後何十年も守り続けるシェルターです。
そんなものに割引は使えません。
設計者はもう少し慎重であってもよいのではないでしょうか。
まあ、2024年の能登をきっかけに国交省は地域係数見直しを議論しておりますが、いや…そこじゃなくて耐震性の検討最低ラインベースアップの方が大事なのでは?
とか…
自然現象でいうと、積雪の考慮についても同じですが…これはまた別の話。
ぼそぼそ


