夏の冷房&除湿、どっちがいいの…?
- koharubi

- 6月30日
- 読了時間: 5分
更新日:7月4日
本格的な夏到来ですね。1年を重ねるごとにもう夏か…と、去年より早いだの色々言っていますが、
今年も異常なスピードで過ぎ去る日々を過ごしています。
あっという間に30代末期になるんでしょうね。
さて、今年も残り半分。。。夏です。
梅雨から夏にかけて、家の中で不快になる原因のひとつが「湿度」です。
気温はそこまで高くないのになんとなくベタベタ、不快…
エアコンをつけているのに、湿度が下がらない。除湿運転にしているのに、思ったほど快適にならない…
そんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

では、夏の除湿はどう考えればいいのでしょうか。
結論から言うと、多くの住宅ではまず除湿運転より冷房運転を使った方が合理的です。
除湿とは、空気を冷やして水を取り出すことなんですが、エアコンの除湿は簡単に言えば「空気を取り込んで冷やして結露させる」ことです。
室内の湿った空気をエアコンが吸い込み、熱交換器で冷やす…
すると、空気中に含まれていた水蒸気が水になり、外のポンプからドレン水として外へ排出されます。
室外機からジャバジャバ出てるあれですね。
ただ、冷房運転でも除湿は行われているんですよね。
「冷房=温度を下げる」「除湿=湿度を下げる」と考えがちですが、
実際には冷房運転も空気を冷やす過程でしっかり除湿しています。
除湿量は、空気の量と湿度差で決まりますが、
通過する風量と室内空気と吹出空気の絶対湿度差(Kg/kg(DA))で分かります。
たとえば…室内の温度計が25℃75%程度を指していたとしましょう。
「快適性」で言うと絶妙に人間が不快か否かくらいですね。
この空気、エアコンが吸い込みますよね?
そうすると25℃設定くらいにしていたとしたら、10℃湿度100%程度の冷たい空気が風速1.5m/sくらいで吹きだしていたら、絶対湿度はおおよそ6~7g/kgほど下がります。
それはどんな量…?水に例えるとペットボトルキャップが並々入れると8mLなので、キャップに水を並々入れないくらいがそれくらい。
そんなのが空気に見えなく溶け込んでいます。
これはつまり、エアコンを通過した空気からそれだけ水分が取り除かれているということですね。
1時間同じ状態で吹き出していたと仮定すると、概ね1Lは水分除湿できる計算になるんです。
普通の部屋であればあっという間に快適な温度&湿度帯になるんですよね。(人間工学的には)
風量がしっかり確保されていれば、冷房運転だけでもかなりの除湿量になるってこと。
つまり、「除湿運転」の方が除湿するとは限らなくて、むしろ名前だけを見ると除湿運転の方が湿気をたくさん取ってくれそうに感じます。
ですが、実際にはそう単純ではありません。
一般的な除湿運転は、冷えすぎを防ぐためにエアコンの能力や風量を抑えて運転することがあります。その結果、室温は下がりにくくなりますが同時にエアコンが処理する空気の量も減りやすくなってしまうのです。
すると、思ったほど除湿量が出ないことがあります。
というかすぐ止まります。
一方で冷房運転は、室温を下げるためにある程度しっかり空気を冷やし、風量も確保されやすい。
そのため、結果として除湿量が多くなるケースがあります。
それを防ぐために除湿機能は「再熱除湿」ってものが最近のハイスペック機には搭載されていて、それ自体は快適なんですが、今度は電気代が上がりやすいです。
エアコンの除湿って、大きく分けると2つあって「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があります。
弱冷房除湿は、弱い冷房のような運転で湿度を下げる方式です。
消費電力は比較的少ないですが、除湿量も限定的になりやすい…
一方、再熱除湿は一度空気を冷やして水分を取り、その後に少し温め直して室内へ戻します。
室温を下げすぎずに湿度を下げられるため、快適性は結構高いです。
ただし、「冷やす」と「温める」を同時に行うため、冷房運転より更に電気代がかかりやすくなります。
つまり、除湿運転は必ずしも省エネとは限らないということですね。
冷房運転であれば、室温を下げる・湿度も下げる・電気代も抑えやすいという形で、夏の不快感にまとめて対応できます。
だから、夏の除湿を考えるなら、まずは冷房運転を基本にした方がよいと考えています。
まあ実際は除湿すれば、快適性って温度が高くても改善するのですがそれはまた別の機会で。
しかしながら、高性能住宅では少し注意が必要です…
断熱性能が高い家では外から入ってくる熱が少ない&冷やした空気の損失も少ないため、
エアコンの冷房負荷が小さくなります。
すると、すぐに室温が下がってしまいエアコンが止まりやすくなります。
ランニングを始めたら10分後に「よし、汗かいてきたしエンジンかかってきたぞ!」って時に休むのと一緒です。
エアコンが止まると、当然ながら除湿も止まります。
そのため、高性能住宅では「冷房しているのに湿度が下がらない」ということが起きます。
これはエアコンが悪いというより、家の性能が高く冷房としての仕事量が少なすぎることが原因です。
高性能すぎてあっという間に冷えてしまうので。
この場合は、設定温度、風量、運転時間、エアコンの設置位置、空気の給排気コントロールなどを総合的に含めて考える必要があり、一筋縄でいきません。
夏の除湿で大切なのは、「除湿ボタンを押すこと」ではありません。
大切なのは、空気中の水分をきちんと水に変えて、外へ捨てることです。
そのためにはエアコンをしっかり冷房運転させる方が、結果として除湿量が多く電気代も抑えやすい場合があるってことですね。
もちろん、冷えすぎる時や、室温を下げたくない時には除湿運転が有効な場面もあります。
ただ、夏の基本としては、まず冷房運転を使う。
そのうえで、湿度が下がりにくい場合はエアコンの運転条件を見直す。
夏の除湿は感覚ではなく仕組みで考えると、かなり整理しやすくなります。
沢山色々やっていると、給気コントロールで実は快適な糸口が見えたりすることもあります。
これが、家庭でできる一番シンプルで合理的な考え方ではないでしょうかね。
ぼそぼそ...

